医療マッサージの効果と内容

主な効果

組織学的・神経学的に身体の緊張・硬さが緩和することで期待できる効果

  1. 筋緊張の改善
  2. 関節可動域の改善
  3. 疼痛の軽減
  4. 呼吸機能の改善
  5. 気分の安定
  6. 便通の改善
  7. 睡眠の改善
  8. 変形の予防

脳性麻痺のこども達は、過緊張・低緊張どちらにおいても身体が上手く使えない、コントロールし難い状態です。

マッサージをする事で緊張をほぐし、低緊張部位は刺激し、動きやすい体作りを目指します。身体の余計な緊張が軽減すると自律神経系が整い、身体の状態が安定し過剰なエネルギー消費も少なくなります。

 

 

身体図式を作る

身体図式とは、自分の身体全体・各部位が「どこに・どんなふうに在るか」という感覚、脳の中の自分のイメージです。

脳性麻痺のお子さんは特に、身体図式の構築が苦手です。その構築には「感覚の経験」が欠かせず、身体を動かす事や感覚する事が苦手な脳性麻痺のこども達は、必然的に作るのが苦手です。そこでマッサージや関節運動を行う事で、皮膚や関節、筋肉にある感覚神経を刺激して身体の輪郭・位置を掴み、身体図式の構築を促します。

身体図式が「運動」の基盤になるので、筋緊張の調整や運動のプログラムがスムーズに行くようになり、症状の軽減や体調の改善に繋がります。

 

 

リハビリの効果向上 

筋緊張が高かったり、低かったりする事で上手くリハビリ内容をこなせない場合があります。

手が伸びない、体幹を保持できない、疲れて嫌になってしまう等、筋緊張の過不足で生じるデメリットは多くあります。

マッサージで筋緊張のコントロールをして、必要なリハビリをスムーズに行えるようにする事も効果の1つと考えます。

 

 

医療マッサージとは?

一口に「マッサージ」と言ってもたくさんあります。

脳性麻痺やてんかんを持つこども達へ行うマッサージは、主に「ストロークマッサージ」と「シェイキングマッサージ」です。

ストロークマッサージは皮膚・筋膜の上を、撫でる様に行うマッサージ法です。

アルファ運動神経や交感神経の興奮を、鎮静化する働きがあり筋緊張の軽減を図ります。

また、感覚神経を刺激しオキシトシン(幸福ホルモン)の分泌を促したり、身体図式を構築してこども達自身で身体をコントロール出来る余地を作ります。

 

シェイキングマッサージは高速でバイバイをする様なマッサージです、皮膚にある感覚神経を刺激して筋緊張を作っていきます、主に低緊張のお子さんに用います。

また、過緊張のお子さんでも低緊張部位がありますので、緊張のバランスを取る為にミックスして行います。

どちらの方法もあまり筋肉に対して圧力をほとんど掛けないので安全な手技です。

その他ストレッチや、筋膜リリース、タッピングなどを使って神経の興奮や筋肉の過緊張を鎮静化したり、低緊張部位は刺激を加え鼓舞し、活性化して行きます。

背中をマッサージしている様子(首付根~骨盤部まで撫でるマッサージ)

1530622973039.jpg

 

股関節の筋肉をストレッチしている様子(屈曲・内旋の予防)

1530623002603.jpg

股関節の可動域訓練をしている様子

1530622947447.jpg