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悪天候で悪化する腰痛
雨が降ると・・・
「雨が降ると決まって痛くなる」
そういう方は多くいらっしゃいます。
昨今、気象病という名前が登場し専門外来もある様です。
気圧や温度変化で痛みが変動する腰痛の方は読んでみて下さい。
交感神経依存性疼痛
端的に言えば、交感神経が活性化すると痛くなりやすいという事。
交感神経が活性化するタイミングって?
・低気圧
・低温度
・明け方
・ストレスや不安
などです。
長く腰痛に悩んでいる方の腰の神経は特殊な構造になっているケースがあります。
本来交感神経がいない場所に枝が伸びて来て、痛みの感度を上げる様に変化しています。
その為、交感神経の活性化に連動して痛みを感じる事があります。
(全ての人ではありません。)
来週は天気悪いんだ
すでに来週の天気を気にしている時点からストレスは発生しています。
過剰に心配してしまう事も交感神経を高ぶらせる要因です。
・低気圧
・寒さ
によって痛みの感度が一時的に上昇しているだけであり、身体がおかしくなった訳ではありません。
どう治療するの?
チェックする項目は
・首の機能
・背骨の柔軟性
・バランス能力
・睡眠の質
①首の機能
首の筋力をチェックします。
低下している場合、頭を支える機能を補う為に交感神経が活性化し過ぎる事があります。
【観察される症状】
・低気圧に敏感な痛み
・耳のつまり感
・めまい
・後頭部の頭痛
・目の奥の痛み
②背骨の柔軟性
直接的に交感神経機能に関わります。また寝た時に腰が浮く感じがする方は背中が硬いケースが多いです。
睡眠の質にも関係するので大切です。
③バランス能力
バランス能力の低下は、筋肉の緊張を増したり身体全体を固めるといった交感神経機能に関係が深いです。
④睡眠の質
入眠、途中で起きる、寝られるけど疲れが取れない。
ケースバイケースで方法は変わります。
睡眠の質が低いままでは何をやっても長期的な効果は望めないので最重要です。
しびれって何?
しびれ=神経のダメージでは無い
「しびれがある」と言うと、神経に何らかのダメージがあると考えるのが普通です。
実際は神経へのダメージや負荷だけでしびれが構成されていません。
しびれに影響するもの
・感情、情動性
不安や恐怖、ストレスなど
・認知性
しびれや自身の状態に対する捉え方
・侵害受容性
いわゆるダメージ
骨の変形や筋肉の圧迫といった要因は侵害受容性です。
他にも要素はあるのです。
大切な侵害防御性
侵害防御性とは認知、捉え方、行動によってしびれが減少する事です。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアがあって神経を刺激しているとします。
これは侵害受容性がある状態です。
この様な状態があったとしても
・捉え方
・行動
によって結果としてのしびれを減らす事が可能でありヘルニアや骨の変形、筋肉による圧迫があっても改善するという事です。
何にしても知識の更新が必要
・くすり
・注射
・矯正
・整体
などなど
これらは主に侵害受容性に対する方法です。
知識を得る事で捉え方が変化し、それによって不安や恐怖が減ります。
そうすれば侵害防御性が高まり、しびれが減ります。
当院では腰痛もしびれも、あなたが持つ知識や情報の更新と修正が必要だと考えます。
夜中起きてしまう理由
自律神経の乱れ
人間の自律神経リズムは
・日中は交感神経
・夜は副交感神経
がそれぞれ優位になります。
交感神経は体温を上げたり、筋肉を動かしたりと活動に有利に働きます。
逆に副交感神経は消化・吸収や身体の回復に有利に働きます。
睡眠中は副交感神経が優位
夕方から徐々に副交感神経が優位になって行きます。睡眠中はもちろん副交感神経が優位で、交感神経は静かになります。
しかし睡眠が浅い、途中で起きてしまうといった悩みのある方は、睡眠中も交感神経が静かにしてくれません。
頭が冴えてしまう
睡眠中の交感神経活動が高いと、脳が冴えてしまい途中で起きやすくなってしまいます。
首の機能と睡眠
・デスクワーク
・スマホ首
など一点を見つめて首を固定する様な習慣。
・猫背
・座りっぱなし
など、長時間の姿勢のワンパターン化。
これらは首の「頭を支える」という機能を低下させます。
支える機能が低下した首に更にストレスが加わると
筋肉の緊張が底上げされる
支えを強める為に脳は筋肉の緊張を底上げします。
その結果として交感神経の活動が高まります。
交感神経の活動が高まり過ぎれば、睡眠の質を低下させてしまいます。
当院では首の機能を高める為に、首と背中のエクササイズをオススメしています。
・首〜背筋のエクササイズLev1
反り腰はダメ?
反り腰は腰痛を誘発するか?
現時点では、反り腰が腰痛を誘発するという決定的なエビデンスはありません。
よく「反り腰の人は腰痛になりやすい」という表現がされますが、これは誤りです。
腰痛の人と無痛の人
もし反り腰が腰痛の強い要因となるなら、腰痛を持つ集団は同時に反り腰の人が多くいるべきです。
しかし実際には、腰痛の人と無痛の人の骨格を調べても双方に大きな差は無いのです。
つまり反り腰は腰痛を持つ集団が多く保有する特徴では無く、腰痛と強い関連は無いという事です。
反り腰は体幹機能が弱いかも知れない
反り腰の特性の1つに、腹圧を高めにくいというのがあります。
・重い物を持つ
・踏ん張る
といった時に体幹の支える機能が弱くなりやすい傾向があります。
しかしこの腹圧を高めにくいという特性=痛みという訳でもありません。
体幹の不安定性と痛みもまた、絶対的な関係性では無いです。
ただ
・運送業
・介護職
など
体力が必要な職種では、改善した方がメリットがあると思います。
身体機能は、職種や生活環境で必要になる機能や強さが異なります。
オーダーメイドで治療する必要がありますね!
座ると楽になる椎間関節性腰痛
椎間関節ってどこ?
○で示した所が椎間関節です。背骨にある関節ですね。
椎間関節性腰痛の特徴
・電車で立っていると痛い
・座るとすぐに痛みが減る
・歩くのは痛くない
・歩き出し、方向転換でズキッと痛い
これらは椎間関節性の腰痛でよく見られる所見です。
痛くなりやすい姿勢や動作
姿勢
・立つ
・うつ伏せで上半身を起こす
動作
・腰を反る
・体幹をねじる
・振り向きながら何かを取る
痛い動作や姿勢を避ける
痛みは脳の学習性が高い為、繰り返し経験する事で脳が学習・定着してしまう事があります。
その為
・痛みが強い
・動かなくても痛い
・布団に入ってから痛みが増える
・ズキッとしてから数秒〜10秒程、痛みが持続する
などの所見があった場合は、より痛い姿勢や動作を避けた方が良いです。
上記は炎症を疑う所見なので、悪化させない為でもあります。